東京で入手できる流通・小売についての情報を中心とした個人的メモ。ファッションビジネス、フードビジネスが主たる興味の対象です。
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「コンビニ・これって民藝?」展と講演
三鷹にある国際基督教大学の施設、博物館湯浅八郎記念館で2013年7月5日まで開催中の「コンビニ・これって民藝?」展に行ってきました。

まずはプロローグ的に、いかにも民藝という感じのする昔の商店で使われていた道具類が展示してあり、これはこれで興味深いところ。
その奥が現代のコンビニにまつわる品々が並べられているスペース。
アメリカからやってきたコンビニエンスストアが、日本に根付き、独自の発展をとげているのがわかるような流れ。
ユニフォームやPOSレジ、レジ袋、店内什器など、普段見ているものもこのように並べられると本当に民藝品のように見えるから不思議。というか、そもそもの民藝のコンセプトと同じように、日常の業務を通して形のできあがった道具類に、洗練された機能的な美しさが備わってくるのは当然と言うべきかしら。

この日、2時からは今回の企画展の推進者であるICU准教授ギャビン・ホワイトロウ先生の講演。
ホワイトロウ氏はアメリカ、マサチューセッツ州出身で、元はソビエト学を専攻してモスクワにも留学していたけれど、ソビエト崩壊のあおりで文化人類学に転じたとのこと。
日本に来て山形県松山町で英語の先生をしていたときにコンビニと出会い、実際に働いたりしながら研究を進められたようです。

ご自身の体験を交え、ユーモアたっぷりに日本語で話してくれた内容は、とても示唆に富むものでした。
知識として知っているアメリカのコンビニの起源も、アメリカ人の先生から聞くとリアルに感じますし、昔の商店で使われていた道具などと、現在のコンビニに備えられているものの類似をトピックスとしてつなげる話の構成で、2階の展示の意味がよくわかりました。

ただ、「ノレン」のパートで、今もコンビニ店頭の横長のバナーがノレンと呼ばれているという展開になるのかと思っていたら、「のれん分け」というシステムの話になったところは、どうなのかな?と思いました。
今の日本のチェーン店で「のれん分け」といったら、ココイチや一部のラーメン屋のように、共同体的なつながりを一定期間継続したうえで行われる、多分に情緒的なものを含んだ仕組みを指すと思いますが、コンビニのフランチャイズシステムのようなビジネスライクな契約を「のれん分け」というのは、広義ではそうなのでしょうが、ちょっとしっくりきませんね。個人の感想ですが。

質疑応答ではファミレスとの比較をおっしゃった方がいらして、今柊二 「ファミリーレストラン 「外食」の近現代史」 (光文社新書)という本を先日読んだところだったので、なるほどこのアナロジーは面白いなと思いました。

「なんちゅうか」が口癖で、びっくりするくらい流暢な日本語を話されるホワイトロウ氏。著書の準備も進んでいるとのことで、今後のご活躍に期待したいです。


このようにコンビニをテーマにした展覧会というのもめったに開かれないでしょうから、興味のある方はぜひ行ってみることをお勧めいたします(無料ですし)。ローソンさんが協力しているようです。
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